漫画ウィザードリィ外伝 復讐鬼の城編 レビュー⑮ 怨讐

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悪魔の幹部ライカーガス様がお亡くなりになってから、俄然、緊迫感が増してきました。
チートクラスの主人公の前に立ち塞がった骸骨悪魔よりも、人間対人間、それも忍者サンザと因縁のあるザン・デンなる忍者です。こちらの方がハラハラするな…(゚A゚;)ゴクリ

この二人の因縁の前には、悪魔幹部との闘いなど茶番とも言える。

サンザVSザン・デン

ハイマスター以上の実力を持った・・・いや、グランドファーザー以上の実力を持った者同士の闘いです。一瞬先は闇。隙を見せたら即、死につながる!!

SFC版ウィザードリィ6に登場したグランドファーザーさん。

先に仕掛けたのはザン・デン!
しかし、ここはうまく初手を防いだサンザ。攻撃に入る際の癖がそのままだから防げたとのこと。癖と言ってもよく覚えていたよ。レベルダウンしたものの、ザン・デンと渡り合える気がする。

サンザが幻影陣を使ったことはすでに知っていました。
ザン・デンという男は、サンザにとっては家族と彼の師匠の仇。

幻影陣は一子相伝のように、弟子一人にしか伝授を許されないという決まりがあったのか。それとも、ザン・デンには使いこなす才能がないと判断し伝授しなかったのか?

何れにせよ、自分に伝授してくれなかったのを逆恨みしているようです。
自分の恩師を「クソジジイ」扱いしているほどのド外道です。サンザ先生には煮るなり焼くなりしてほしい。読者を苛つかせるナイスなキャラ、ザン・デン。

幻影陣を体得することは、栄誉なことであり、習得できなかったのはメンツの問題もありサンザを逆恨みしているのではと思いました。私だったらこんな技を習得したいとも思わないけどな…奥義習得の特訓中に年取ってしまいそうですし^^;

「ちっ…幻影陣さえ習得していれば…」

という状況に置かれることは、人生にまず無いと思いますしね。幻影陣を使わないと生き残れない状況って、もう十中八九死ぬことが決まっている状況でしょうから。鳳凰の塔で幻影陣を使ったのはレア中のレア。

通常の忍術を奥深く極めた方が良いなぁと思う。

そんなことはさておき。

ザン・デンの左目がおかしいのは、サンザの元妻にやられたから。
サンザの家に忍び入り、サンザを呼び出す囮にしようとした時反撃を受けてしまった。元妻の放ったクナイが左目が直撃。毒が仕込んであったので左目は悪いまま。

元奥様も肝が据わったお方だったのですね…。
彼女の心構えは「忍の者」というよりも「武士の妻」だなと感じました。ザン・デンの不意を突き、毒入りクナイでの攻撃は、彼女と子供にとって最適解だったと思います。結果的に殺されてしまったものの、彼女としてはああするしか他に方法はなく、唯一のチャンスでした。

  • サンザの居場所、弱点を教えたくない。囮などには絶対になりたくない。
  • 囮を取るとは言え、闇討ちなどではなく真正面からサンザと戦おうとしている相手に対して、いわゆるくノ一的な方法でザン・デンを手籠めにするなんて無理。
  • まともに闘っても勝てない。下手すれば子供も巻き込んでしまう。
  • 言いなりになって囮(人質)になってしまえば、サンザにとって圧倒的に不利になる。サンザが殺され、自分が見逃してもらっても、彼女は彼の後を追うつもりでしょうし、そうなれば子供も殺すでしょう。

と、なれば…残る選択肢はたった一つ。従順に従っている振りをして、毒付きのクナイをザン・デンにぶっ刺す。場所によっては即死させることもできたし、じわじわと毒で殺すことができた。瞬時に見極めたこの判断力。サンザの元妻もまた、一角の人物。

腐敗毒を仕込んだクナイを刺されたので、我を失うほど怒り狂ったザン・デンは、ついサンザの元妻と子供を殺してしまったと。この手の男は、サンザに勝っても彼の妻子を殺すでしょうし、形勢不利になれば人質にしたはずです。むしろ、ライカーガス様やデルフ様などよりも外道さを感じられるキャラ。悪魔系などの知性派異形の者たちは、悪魔なりの生き方(人間は下等生物、弱き者、殺そうと何しようとどうでも良いという考え方)に準じているだけで、腐れ外道な印象をあまり受けません。

サンザは空中戦が得意というだけあって上下左右、床や壁に飛び移り、ザン・デンを撹乱しようとします。
しかし、ザン・デンは更に高くジャンプ、強力な斬撃をサンザに御見舞します。辛うじて防いだものの、その威力は半端がない。そのまま地面に叩きつけられてしまいます。ちょっとこのコマがよくわからなかったのですが、サンザを地面に叩きつけた後、追い打ちで拳圧のようなものを放っているように見えます。

サンザが転がっている場所にクレーターができていますから、私は撃ち込まれたに3000GP。

「斬られるより―――今の方が応えたか」

サンザの骨、筋肉、内蔵…すべてにまんべんなくダメージがはいったと思われる…。外伝1巻の頃の若そうな(少なくとも現役時代の加藤鷹のような外見の頃)だったら、そこまで辛くならないけど、年取った感じもするし幻影陣を使ってレベルダウンしているし、悲しき過去もはっきりしたし…、見ているのが辛い。ここで殺されたらシェーラさんが不憫すぎる。クサナギの防具をつけていてもこれだけのダメージを負うということは、ザン・デン、侮りがたしです。

むう…やはり肋骨が数本折られた模様。
若かりし頃、サンザとザン・デンが勝負した時は決着がつかなかった。しかし、今回は明らかにザン・デンが押しています。レベルダウンさえしていなければ…ザン・デンごときここまで手こずらないはず。

ザン・デンも以前殺されて、カント寺院に収容され、長い年月を経てこの時代に蘇りました。殺された理由が、魔法使いの家に押し込み強盗に入りし失敗したから。それで処刑されていたようです。ザン・デンを殺した魔法使い、かなりの手練れですね^^;元魔法使いのロードとかじゃないよな。意外とドジなところがあるザン・デン…。詰めが甘いのよ。

ザン・ネン…。

はい、すみません。オヤジギャク失礼しました。

ザン・デンは、ケイヒはショウの異母妹であることを告白。
肋が折れたことと、先程の拳圧のダメージが大きく、すでに満身創痍。幻影陣を生み出せたとしても4つ5つ程度。今のサンザには荷が重すぎるのか…?

シェーラ指揮官

サンザとザン・デンが因縁の対決をしている最中、シェーラ、テツ、リィナたちもザン・デンの配下である忍者の大群と対峙しておりました。この忍者軍団の中に雑魚はいない。間違いなくレベル8忍者以上の者たちばかりです。下手するとマスタークラスも混じっていてもおかしくありません。

鳳凰の塔での忍者戦では、スピードに翻弄されてんてこ舞いだったテツも今や見違えるようになりました。シェーラさんの放った火炎系呪文の弾幕に紛れて、確実に忍者たちを狩っていく。テツの安定感が以前よりも上がっています。軽口を叩いたり、舐めプせずにどっしり構えて強敵と向かい合う。鳳凰の塔編で、酒場でショウに絡んでいた頃と比べたら、心身ともに段違いに強くなっています。リィナもなぁ…テツの成長ぶりを見てあげないと。っていうか、気づいていないのかな?身近な幼馴染が別人のように成長したら、惚れ直しちゃうと思うんだけどな。リィナはまだちょっと幼いのか、目が肥えていないんです。何度か書きましたが、テツは20代中ば以降化けますよ。モテますよ!

シェーラ式背水の陣。
背後は行き止まり。しかし、忍者の攻撃は真正面と上からの2点に絞られます。広いと言っても迷宮です。大群=強いというわけではありません。ゲームでは「サムライ7体×4」という敵パーティーが登場し全員が物理攻撃をかましてきますけど、これは現実的にも漫画的にも不可能。横一列3人の広さしか無いのだから、そうそう大勢で一気に襲いかかるのは無理なのです。

背水の陣とは言え、シェーラたちに有利。さすが、ショウ軍団の知恵袋。現場での指揮官ぶりも彼女が最高じゃないでしょうか。正伝のシルヴィア姉さんを思い出させてくれるぜ…!

天守閣

一方、ショウ達。
ショウ達はフィル、キャンの3人になってしまいました。
そんな中、ついに彼女が…。

もう一人の鳳龍の使い手ケイヒです。
妹なんだよな…。彼女も以前と雰囲気が違います。装備品だけでなく、前よりも少し表情が穏やかになっています。鳳凰の塔での闘い、ルーとの接触が彼女の心を少し変えたのかもしれませんね。いい顔だ。険が取れた表情にも見えます。もはや、コウエンの部下でもなく、ギルの部下でもない。己の生き方に従順になろうと心に決めたのでしょう。

人の居ない場所で一騎打ちを所望しました。ショウはこれに同意。
キャン、フィルを巻き込まないためパーティーから離脱。ケイヒもあえて彼ら二人を仕留めようともしません。

こうなってくるともう超サイヤ人同士の闘いです。

ピッコロ、天津飯、クリリン、ヤムチャはお呼びでない…。

勝負をするのなら天守閣で勝負をしようと。なるほど…そこは気を使ってくれるんだな…絶対に良い娘だよこの娘…デートでも気を遣ってくれる心根は優しい女性なんだと思う。

「へへへ…お兄様、夜景が綺麗でしょ…❤」

鳳龍核撃斬で焼け野原になった城下町を見ながら呟いてほしい…。

しかし、そんな兄妹水入らずの天守閣へ行こうとしたところ、大量の雑魚共が…!

ゾロゾロ ゾロゾロ…

はっ、どうせレベル5サムライ程度の大群だろ!?

続く!

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