漫画ウィザードリィ外伝 復讐鬼の城編 レビュー⑫ 宝物

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ショウたちは悪魔の幹部「デルフ」を撃破。
サンザは肉体の衰えを感じながらも、順調に進軍していました。
食料倉庫は旧コウリュウ軍たちに夜襲をかけられ、強奪される始末。食料倉庫は相当な手薄でしたからね。仕方ないっちゃあ仕方ない。

コウエン大激怒!

「何ぃ!?」

「申し訳ありませぬ!」

いきなりなんだぁ?

食料倉庫を奪われ、ルーが逃亡してしまったので、コウエン様はお怒り!報告に来た部下を殴りつけ憂さ晴らし。コウエンは指揮官としての能力はどうなのでしょうか。不遇をかこちながらも剣の腕を磨き続けてきたのかもしれません。意外と現場主義の人かもしれな…い?

ああっ!?

おる!

閨に誰かが!

城中は大変な事になっていて、地下迷宮では兵士たちや異形のものたちが全力で闘っているというのに、お前はお楽しみかっ!?それに…遠近法の関係かもしれないけど、随分小さい人影だ。幼女か!?

この世界だから、百歩譲って「成人したホビット」だとしても、お前にはそういう趣味があったのか!?コウエン!見損なったぞ!いやまあ…登場時から見損なっているけれどっ!

裏切り者が出たかもしれないという側近の報告に、裏切り者の正体も調査せよ!と厳命されました。人手不足になっているかもしれないのに、調査に人員なんて割けるんですかね^^;仮に調査が順調に行ったとしても、真相に迫った瞬間殺されてしまうことでしょう…ケイヒに…。それと、食料倉庫が破られたことは、彼なりに重く受け止めているようですね。責任者を殺せと命じていました。

ルーは逃亡を図るもすでに多数の追手に追われていました。さすがのコウエンもルーの重要性を理解しつつあるようです。世界征服の鍵を握る女であると…欲深くて鈍臭くて、それでいて中二病なコウエン様…憎たらしいキャラですが、憎みきれないろくでなしなんですよねぇ。

宝物庫

ルーは追手を切り払いつつ逃亡。
追手を殺してしまうと追撃が厳しくなるし、異形のものでなく「人」相手なので、みねうちなどで躱していくかと思いきや、そんな配慮はいっさいなし。容赦なく真っ二つにしていましたね^^;

いや、こう書いてしまうのは厳しいですね。大した装備もなく、敵は大人数です。手加減しろというのは無理な話です。それに…戦場で散々人を殺してきましたから、割り切って殺していると思います。

追手を振り払おうとしていましたが、ついに行き止まりに追い込まれてしまいました。

今風に言うとルーは「ブチギレ」たと表現するのでしょうけど、当時の言い方であれば「プッツン」したというのがしっくりきます。ルー姫が我慢の限界に。

ここまで追い込む間に、相当数の兵士が犠牲になったはずです。追手の怒りたるやとんでもないことになっているはずなのに、兵士たちは優しいですよね。「大人しくしてもらえば危害は加えない」って。コウエン軍兵士たちは仕事熱心なサラリーマンを見ているようでちょっと悲しくなってくる。捨て駒にされ、仕事をミスしたら処刑。食料倉庫を手薄な兵士で守らせたのは、倉庫番の責任者のせいではなくコウエンの責任だと思うんですよね…。兵士数が激減しているはずなのに、扱いは使い捨ての消耗品の如く使われていく…イズモに平安あれ…。

追い込まれてしまったルーはついに「死言(マリクト)」を発動!追手たちは全滅。
最初で最後の一発。

マリクトは僧侶系の最強攻撃呪文です。炎や氷ではなく、呪文をくらうと内蔵破裂を引き起こしているのか?みんな血を吐いて倒れてしまいました。マリクトは聖なる光とかで敵を焼き尽くすのかなと思っていたので、外傷無しで敵の体を内部から破壊する呪文とは想像しておりませんでした。

「そーなんだよなァ…皆斃しちゃえば良いんだもの。あーっ馬鹿だった―」

血まみれの姫^^;

この女について行けるのは、外伝を見てもショウ様しかいねえ!!

甘いこと書きますが…マリクトの前にせめて「マニフォ」とかで軽く麻痺させて逃げるとか、ちょっと優しい面も見たかった^^;

壁に寄りかかった途端、壁が回転。秘密の倉庫の隠し扉でした。落下の衝撃でしばらく気を失っていました。

ルーは「武器」を発見。袋から取り出してみると、日本刀のようなもの。ロードであるルーには装備できないのか、鞘から抜くことすらできませんでした。普通の日本刀なら誰でも抜くことはできますが「抜けない=相当な魔力がある」ってことでしょう。これは期待大です。サンザあるいはショウにプレゼントしたら、一気に戦力が上がります。弱っているサンザに装備させてあげたい。

とりあえず太刀を持ってずらかることにしたお姫様。その途中、ガラス張りの長櫃に甲冑、剣を発見。並外れた気を放っているようで、さしものルーも「呪われるのではないか?」と警戒していました。

甲冑が安置されているガラス張りの長櫃に触れた瞬間、帯状になった光がルー姫にまとわりついたっ!

これは…!?

おそらく聖なる鎧に匹敵する鎧だと思います。それと、傍らにあった剣もカシナートの剣どころの業物ではないでしょう。少なくともエクスカリバー以上!

ルー姫さまのご口調

「おめーらなんて存在するだけ危害だよ!」

「ひでえ仕掛け…」
「本当に使えそうなモンなんてあんのかねえェ…」
「とにかく抜いてみっか」
「ぬ、抜けねェ~~」
「な、何だァこりゃ…」
「汚ったねぇし」
「呪われたらかなわんわ」

読んでいてちょっと気になったことがあったんスけど。ルー姫の言葉遣いがどんどん汚くなっているッス。別におしとやかなタイプが良いと言っているわけではありません。こんなキャラでしたっけ?男として育てられていたから、こういった口の聞き方をしてしまうのでしょうね。
第一部でショウ、サンザ、シェーラと出会った頃、イズモで平和な暮らしをしていた頃はこんな話し方ではありませんでした。おそらく、年上のシェーラさんたちに対する配慮、それと、いくらお転婆じゃじゃ馬姫であろうと、好きな男の前では乱暴な口を聞くのをためらうはずです。

一人になった時に乱暴な口調に変わるのは、むしろ自然だなと感じました。女性でも一人暮らしをしていると、乱暴な口を聞いてしまうことはよくあるはず!人前では使わなくても使いたくなってしまうものなんだ。

マバディ

※マバディとは…ウィザードリィ1~5に登場する僧侶系呪文。敵一体のHPを1~8にしてしまう強力な呪文なんだ!

カメラは変わってショウ達一行へ。

邪悪な気配がする…。それは、先程闘った陶魔「デルフ」の比ではない様子。キャンやフィルたちですら、その邪気に気づき気分が悪くなってしまいました。
流石のショウも強力な邪気に驚きを隠せません。その正体を探ろうと意識を集中していたのでしょう。彼の背中に「スキ」が生まれました。

「隙て…」一体何がっ!?誰から見ての隙よ!?周りに敵なんていないじゃない!

ログてめぇ!

「マバディ(奪命)!!!」

えええええっ!?

続く!

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