世界名作劇場最大トーナメント 決勝 ついにハルマゲドンへ…! セーラVSベス

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『相手は世界名作劇場最強の少女にして、人気ナンバーワンのセーラ・クルー…』

ベスは一回戦から順調に勝ち上がり、対戦相手を散々説教してきたが、気持ちは常に挑戦者として対戦相手たちと向かい合ってきた。セーラ相手なのであくまでも挑戦者であるはずなのだが、今までとは違った緊張感を味わっていた。

3位決定戦、エキジビションマッチ、大食い大会も終了。

大食い大会は参加したかったが…いくらなんでも決勝戦前なのでやめておいた。朝食も丼飯5杯、腹5分目に抑えた。心身ともに充実している。

「お嬢様、いよいよ決勝でございますね」

ベッキーはセーラの戦闘用ドレスの着付けを手伝いながらつぶやいた。ラビニア、アーメンガード、ジェシー、ガートルードも控室に集まっていた。

「セーラ…あなたが一番になってくれないと…私が浮かばれないわ!」

幻覚を見せられあんな辱めを受けたのは初めてだ。いずれベスとは決着をつけてやりたいが…まずはセーラにあの雪辱を晴らしてもらいたい。

控室にピーターが入ってきた。

「お嬢様、そろそろ入場です」

「行きましょう。ピーター、ベッキー、ラビニア。セコンドをよろしくね」

触手

会場のボルテージも最高潮の盛り上がりを見せていた。
セーラを応援する横断幕の数が圧倒的に多かったが…、ベスのコアなファンたちも応援団を結成し声を限りにベスの名前を連呼していた。応援団長はダンテだった。

「頑張れ!頑張れ!ベ~ス!」

「青コーナーより、セーラ・クルー選手の入場です!」

セーラを応援する大歓声があがり、ダンテら応援団の声をかき消した。

「言わずと知れたダイヤモンドプリセンス!決勝まで上がってくるのは多くの人が予想できたはず!しかし、この会場の圧倒的な熱はなんだっ!?みんなが愛してやまないセーラ・クルー!逆境を跳ね返してきた生き様は、海を超えた日本でも大人気をはくしている。海も、時代も、世代も超えたファンたちが彼女たちを…作品を支えている!武においても世界名作劇場制覇を目指す!死の淵から蘇るたびに私は強くなる!セーラ・クルー!

最大トーナメント参加者の多くが、SRS席でこの試合を見守っていた。
ジェーンとセディも決勝戦を目に焼き付けておきたいと思っている。デート感覚での観戦になるかと思いきやふたりとも真剣な眼差しでセーラの入場を見つめていた。レミはマチアと完全にデートモードで観戦だ。フローネ、マルコ、ピーターパン、ロミオは当然のことながら不在だった。

「赤コーナーより、エリザベス・マーチ選手の入場です!」

ベスコールが応援団から上がる!ダンテは泣きながら声帯が潰れてもおかしくないほどの声を張り上げていた。

『ええ!?ダンテ君が…私を応援している!学ラン着て、はちまきとたすきまでかけて…応えたい…ダンテ君の応援に!』

ベスの拳により一層気合が入る。

「かつてのアメリカ合衆国大統領リンカーンは言った…ベスの父フレデリック・マーチ大尉があと10人いたら、南北戦争は4年もかからず半年で終わっていただろうと。リンカーンはこうも言った…エリザベス・マーチがあと20年早く生まれていたら、いち早くイギリスの陰謀を見抜き、南北戦争は起こらなかったであろうと。リンカーンは暗殺されることもなく通貨発行権を維持しつづけたであろうと!今のアメリカのようになってはいなかったでろうとっ!父は軍神、私は武神…エリザベス・マーチ!

ファイナリストたちが武舞台に上がる。対角線上に視線が絡み合う。

「ベスさん…弱い者いじめしちゃだめよ。プライドの高いラビニアが…私に泣きついてきたのよ。私にも見せてちょうだい。幻魔とやらを…」

さすが王女様と言われるだけのことはある。圧倒的な威圧感。しかし、その程度で怯むベスではなかった。

「残念ながら、名劇で最も想像力が卓越しているあなたに幻魔なんてかけてもあっさり返されてしまうわ。私は…肉弾戦であなたと決着をつけたいの」

セーラの挑発には乗らなかった。極めて冷静なベス。落ち着いていた。

「そう…あなたが敵を想像できる『独闘』の使い手だというのは先般の試合でよくわかったわ。私も似たような事ができてよ」

セーラが意識を集中すると、ベスの眼の前にぼんやりと異形の生き物の輪郭が浮かび上がってきた。異形の生き物と対峙する。

「会場の皆様!見えますかっ!?セーラ選手が化物と対峙しております。徐々にその形があらわになってきました!なんと…カマキリです!巨大カマキリっ!」

SRS席のトーナメント参加選手はもちろん、セコンドの目にも…観客の目にもはっきりと巨大カマキリの姿が映っていた。

「ば、馬鹿な…それもこんなくっきり…いや、くっきりどころじゃない!まるで本当に存在しているようだ!」

アンジェレッタは自らの分身を創り出し、ベスは架空の相手を創り出し独闘が可能。セーラは更にその上を行く。人間ではない想像上の化物を創り出すこともできるっ!アルフレドの額から汗が一筋流れ落ちた。

「体重100キロのカマキリの試合が創れる小公女!」

ラビニアもまさかセーラの想像力がここまでと思わなかった。想像ではなく、創造と言ってよいだろう。

巨大カマキリとの闘い。
『とうとうセーラお嬢様は…異種の世界から一周回って…同種格闘技の世界へと踏み込んだんだ!』

ベッキー、ピーターも固唾をのんで見守っている。

カマキリと互角の勝負を演じていたセーラだが、突然動きが止まった。

「捕まっている!?カマキリに?」

苦悶の表情を浮かべ、カマキリにガッチリと捕まっているセーラが大衆の目に晒された。どこから生えてきたかわからない触手が、セーラの体を這いずり始めた。裾から、胸元から入り込んでいく。

「あああ…」

湿ったうめき声がセーラから溢れる。

思わぬ展開に静まり返る観客たち。

「ちょっ…ちょっと…何やってるのよ!セーラ!」

ラビニアは叫ぶがセーラの耳には入っていない。

「セ、セーラ…ハァハァハァ…(じゅん…)」

アーメンガードはセーラの紅潮している頬を見て、自らも頬を紅潮させ汗をかき始めていた。

「うぅ~ん…」

その時だった、カマキリの動きが止まり首がゴトリと地面に落ちた。

「『うぅ~ん』じゃない!カマキリに触手なんてあるかっ!」

ベスが一気に距離を詰めて、巨大カマキリの首を双刃刀で斬り落としたのだ。巨大カマキリの姿は消え、セーラは開放された。腕と首を回しウオーミングアップは終わったと言わんばかりだ。

「あざといわね…ダイヤモンドプリンセス。人気取りのつもりかしら?私、清純派のヒロインだから、どうしてもそういうネタは受入られないのよね」

キッとにらみつけるベスに対して、セーラは涼しい顔で微笑んでいる。

「青臭いばかりがヒロインの魅力じゃあないのよ、ベスさん」

『ああ言えばこう言う…さすが、頭の回転も良い』

SRS席で観戦中のコゼットは思った。ベスに説教されながら敗北を喫したが、ベスのほうがまだマシだ。闘う時にあんな挑発をされたら、私ですら頭にきてしまうだろう。

ダイヤモンド・プリンセスVS愛しいネズミちゃん

「どうなるかわかっているの…?場合によっては…ハルマゲドンよ!」

セーラのベスへの挑発が止まらない。

「貴様っ!」

ベスが双刃刀で打ち掛かる。一撃当たったが、連続して降り掛かってくる斬撃を見事に防いでいた。セーラも負けじとマジックソードを振るいベスの肩口を斬りつける。セーラが攻撃しベスが防ぐ一進一退の攻防。

「今だっ!」

ベスが左手でセーラの奥襟を掴み、ぐいっと引き寄せると同時に双刃刀を肩口に突き刺し、そのままセーラを空中へ投げ飛ばし、自身は回転しながら空へ飛び刀をセーラに斬りつける。

ドシャア!

セーラの体が武舞台に叩きつけられた。
すっくと立ち上がり、ベスを見据える。

「寝ちゃえば良いのに…」

セーラの起き上がりを狙い足払いを放つが、これは防がれた。セーラがマジックシールドを生み出しアッパー気味にベスの顔面に炸裂させる。

再び地上で撃ち合う両雄。ベスの攻撃が一枚上手であった。小刻みな斬撃がセーラの隙をついて連続ヒットしている。

「ふ、2人の動きがほとんど見えない…このわたしですら…目で追うことすら難しいなんて…」

SRS席にいたジュディが思わず弱音を吐いた。

「あんた以外は…みんな見えているわよ!しっかりしなさい!」

傍らに座っていたルーシーメイがジュディを励ましたものの、ルーシーメイもこの闘いの次元の高さに驚いていた。

『スピード、パワー、テクニック…他の選手とは比較にならないほど強いわ』

「ベス選手、一気に畳み掛ける!おっと!セーラ選手も負けていない!凄まじい打ち合いです!撃ち合いを制するのは誰だ!!」

司会のベア先生が思わず叫んだ。

ベスが大ぶりの一撃をセーラの頭上に叩き込む。

「吸収力もアップ!」

オーラとオーラがぶつかり合い、両者同時に仕掛ける。セーラがまっすぐにベスへと突進していく。

「ナマスカル!」

セーラが消えた。

『大技を仕掛けるふりをして、眼の前に来たら姿を消す。ナナミ戦でしっかり学習済みよ!』

ベスは刀を大ぶりせず、姿を表す瞬間に狙いを定めてローキックを放った。これはタイミングが合わなかったが、もし刀で大ぶりしていたら、そこを打たれていたかもしれない。

またしても激しい打ち合いが始まった。お互いの手厳しいガードをかいくぐりながら、確実にダメージを与えていく。両者の体力ゲージも残りわずかだ。

「わたし、闘う!」

スタミナを消耗してしまうが、傷の応急処置の方が先だ。ベスは精神を集中し淡い光を全身から放ち始めた。

『傷が回復した!?』

小さな傷口は塞がり、大きな傷口には薄い膜が貼られた。止血効果もあるようだ。爆食し溜め込んだカロリーを一気に放出して傷を回復させる。ベス特有の体質…セーラは初めて見る現象に目を丸くした。

「白魔法っぽい技です!」

槍を生み出し、弓矢のように引き絞りベス目掛けて放つ。

「突き刺さったわ!もらった!このラウンド!」

セコンドのラビニアがはしゃいだがベスは倒れない。
本来であればKOされてもおかしくない。しかし、先程の回復のお陰で辛うじて立つことができていたのだ。

「よくもやったわね!」

ベスの反撃。連続して襲いかかる鋭い斬撃。これを防ぐ体力は…セーラにはなかった。

KO!!

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