世界名作劇場最大トーナメント Dブロック二回戦第二試合 トムVS小さいマリア

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キャラ崩壊、動画の魅力を損なうかもしれないので、いや!と、思ったら即ブラウザバッグを。

まずは動画を見てくれ!

「首の皮一枚で勝てたわ。ウェンディさん」

倒れているウェンディに手を差し伸べ、健闘をたたえた。

「勝てると思ったんだけどね。でも、全く悔いはないわ。いい試合ができた。本当よ」

会場からは全力を出し切った2人の健闘をたたえ、大きな拍手が上がった。

トムVS小さいマリア

「赤コーナー!トム選手の入場です!
ついに神となった超セントピーターズバーグ人!なぜ神なのか!?トムは一回戦で破壊神アンネットに勝利しております。この肉体美、まさにヘラクレスのようだ!セコンドには「マッドドクター」と呼ばれたロビンソンの姿はありません。ハック、ベッキー、アルフレッドの3人です!」

「下馬評では圧倒的にトム有利。こんな試合はやめた方が良い。小さいマリアの可憐な姿を見れば誰もがそう思う。まるで病弱なお嬢様が自然豊かな療養地をお散歩するような姿で入場だ!日傘は太陽光を遮るものではない。肉を突き、斬り刻む仕込み傘だ!約1世紀を生きた美少女エルフ!小さいマリア!」

「結婚してくれるだろう?じゃ、婚約しておこうか」

一瞬、小さいマリアは戸惑ったが、すぐに調子を合わせた。
照れた表情を作りながらちらっと、トムのセコンドのベッキーを見た。やはり額に青筋を立てて怒っている。

「は、恥ずかしい~!」

「おおっと!トム選手、いきなりナンパだぁ!いや、もうほとんどプロポーズ!小さいマリアもまんざらでもないぞぉ!」

アンネットとアニタもSRS席で観戦していた。
自分を倒した相手が、どんな闘いをするのか?2回戦を突破することができるのか?いや、このトーナメントを制することができるのか?見届けなければならない。

『…って、トム何しているの?ナンパ?』

アンネットが怪訝に思っているとアニタがつぶやいた。

「戦いの前に対戦相手をナンパって…許せないわ…こういう男は」

アニタは浮気男が大嫌いなのだ。ベッキー以上に怒っているようだった。

「始めぇ!」

試合は始まったものの…あれ?
CPU同士の対決ですから、こんな時もあります。
マリアがトムに近づいてから、ぼっ立ち。ノーガードでトムにボコられるパターンが続き、追い込まれる。そうかと思うと、今度はトムがノーガード。ズバズバっとマリアの攻撃があたる。

その後、トムの斬撃で1ラウンド目終了。ノーガードで通常攻撃が単発気味に当たっているうちに終わってしまいました。まあ、CPUですからこんなことも偶にはあります。

第12話後半 レベッカ・サッチャー怒る

「ふーっ…第一ラウンドはあっけなく終わったな」

トムは自陣に引き上げると、そこには鬼の形相のベッキーが待ち構えていた。

「よくもまあ、私の前であんな…」

ベッキーはトムの襟首を左手で掴みあげていた。

「おい!トム!謝れ謝るんだ!」

ハックは必死になって2人の間に入ったが、ベッキーは右腕でハックを払い除け思わず尻もちをついてしまった。

すかさず、右手で平手打ちを12往復!ビビビッ!と、水木しげる漫画のビンタが合計24発叩き込まれた。襟首を離した瞬間、左のボディーブローがトムに突き刺さった。

「ぐふ…」

「そんなっ!ベッキー、ダースで!?」

アルフレッドは、トムの顔が腫れ上がっていく姿を見て叫んだ!

体が二つに折れたところを、ベッキーは両肩に乗せそのまま観客席の方へ向かって飛行機投げの要領で投げ飛ばした。地面に叩きつけられたあと10m程転がり、SRS席の眼の前で…アンネットとアニタの前で止まった。

「このナンパ男め…トムさん…あんた、小さいマリアには声をかけたのに、アンネットには声をかけないってどういうことよ…?」

『えっ…?そっち…?』

当惑するアンネット。アニタの怒りの矛先がよくわからない。

「あ、いや…アンネットの声ってベッキーみたいだし、顔も怖いし…」

「あたしはねぇ…ナンパ男が大嫌いなんだ。村に恋人を置いて都会に出稼ぎに行ったと思ったら、金髪美人と出会って結婚した男だっているんだ…」

「アニタ…それって…ロミ…」

アンネットが言いかけると、ベッキーの怒鳴り声が聞こえた。

「アニタ!アンネット!ドロップキックするから、トムを抑えておいて!」

アンネットはこの展開に困惑していた。アニタはアンネットの反応などお構いなしに、一人でトムを羽交い締めにしてしまった。

猛然とダッシュしてくるベッキーがドロップキックの体制に入った瞬間、アニタはトムの体を前に押出し、巻き添えを食らわないよう飛び退いた。

「ギャン!」

トムの分厚い胸板にベッキーのドロップキックが炸裂。トムはなんとか起き上がったが、鬼と化したベッキーの顔を見た瞬間、身を翻した。

「逃さないわよ!」

背後から抱きしめ、トムの腰をクラッチした。

『尊敬するアン・シャーリーの必殺技は魅惑的な剣舞、芸術的とも言える蹴り技、華やかな技が数々ある…でも、アンの必殺技で私が一番好きなのは…!地味な技だが決まった瞬間に描かれる曲線が美しい…バックドロップだぁ~!』

「その衝撃だー!ベッキー先輩っ!」

アニタが叫ぶ!まるで自分のことのように怒っている。

バックドロップは良い角度で入ってしまった。

「な、なんと!セコンドのトムの婚約者でもあるベッキーが、脳天直下のバックドロップをトムに決めてしまったぁー!!」

トムの意識も朦朧としている。ベッキーはへそを曲げて帰ってしまった。ハックとアルフレッドがトムを抱えてコーナーへ戻り、あれこれと応急処置を行った。

「ベッキーはいくらなんでもやりすぎだよ…試合中なんだぜ」

「トムもなぁ…試合中にあんなセリフを言うからだよ。ベッキーだって怒るのは当然さ」

第二ラウンド

「お、おいトム…試合続けられるのかよ…?」

相棒のハックが心配そうにたずねた。

「でえじょうぶだ…マリアが3人に見えるだけだ」

ハックとアルフレッドがぶつくさ言っていると、第二ラウンド開始のゴングがなった。

後方へと下がる小さいマリア。
トムが近寄ってきたところを一気に連続で斬りつける!

「ごめんなさ~い!」
謝りながらも、太刀筋には一切の手加減が見られない!

『この勝負完全にもらったわ。ベッキーがあんなに怒るだなんて』

トムも鋭い突きで反撃!4コンボでHPをタイに戻しましたが、ここからが小さいマリアの本領発揮!大技を炸裂させたと思いきや、目にも止まらぬ剣さばきでKO!

トムの調子がいまいち乗らない。

やはりベッキーのバックドロップのダメージが効いているのか。

『ああいうチャラい男は嫌いだけど…私としてはトムに優勝してほしかったのよね。私の面目だっていくらか立つし。これじゃあ優勝どころか、小さいマリアにも勝てないじゃない』

アンネットはもうすでに諦めていた。
トムに勝ち目はないと思っていた。

KO!

最終ラウンド

「トム!もうやめておけ!棄権するんだ!」

「でえじょうぶだ。アルフレッド…。マリアが2人に見えるだけだ。だんだん良くなってきている。それに…追い込められてこそ、「超セントピーターズバーグ人2」になれると思うんだ。自分を追い込みたいんだ。だからベッキーには悪いけど…仕込ませてもらった!ベッキーは容赦なくやってくれると…確信していたっ!」

アルフレッドからの警告に対するトムの遠謀深慮な回答…なわけがない。いつものトムのことだ。つじつま合わせだろうと、ハックは冷静に見ていた。

やや、ぼーっとしている感があった小さいマリア。トムから5連続攻撃を受けてしまいHPの3分の1を削られましたが、その後はすごい猛攻!切り払い、トムを上空に切り上げ落下してきたところを更に追撃。この動きゲージ1cm程度を残す程度まで奪ってしまった。

トムの容赦ない反撃が始まりかけた!

掴んでから頭部を叩き割る!倒れたところを更に斬りつける。えげつない攻撃!

マリアもこれにはブチギレ!

傘を広げての体当たり!傘にあたるというよりも、傘の先についている尖った部分をぶっ刺した感じ。傘を広げると空気抵抗が強くなって、突きの勢いが弱くなりそうだけど、細けえこたあ気にするな!

小さいマリアの勝利!

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