石垣環先生の漫画ウィザードリィ ぶっちらばしたる

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漫画ウィザードリィはダンジョンで魔物退治して、ワードナ倒して魔除けゲットして終わりではない。

人間の主人公のリョウ(15歳)がトレボー城を目指すところから始まります。
当時、ウィザードリィのゲームを知らない人も、この漫画を手にしていたはずです。いきなりダンジョンから始まるよりも、若い主人公が街を目指すところからの方が物語に入りやすいですしね。

途中でエルフの女の子リリス(17歳)と出会う。

人買いならぬエルフ買いの「ノーム」たちに襲われていたところ、リョウに助けられる。
リリスは姉を探すためにトレボー城へ。リョウは祖父の遺言に従いトレボー城へ。

3日間走り通しで空腹状態のリョウは、彼女の悲鳴を聞いて駆けつけますが、「食い物の恨み」でバーサーカー状態と化しておりました。

「ぶっちらばしたる」

おそらくぶっ飛ばすとか、ぶっ散らかすという意味でしょうけど、はじめて見たな^^;

モンキーさんによると、どうやら石垣御大の出身地青森県の方言だそうです。


お腹が減ると我を忘れてバーサーカー状態になり、攻撃力がめちゃくちゃ上がるという設定は今後も生かされるのか?

地下10階で追い込まれた時に、空腹からのバーサーカー状態となり、マスター忍者やレイバーロード、ハタモトなどを粉微塵にして、レベル8ビショップやレベル10ファイターあたりから「酷え…普通じゃねえぜ」「死人をも貪ったような…」とか言われるくらい強くなるのか?

一宿一飯お世話になったノームのおじいさんがすごい人だった

ノーム爺さんの家で一泊する描写も良かったです。

ノームは小人ですから、天井も低く家具も小さい。異種族の特徴をよく掴んでいらっしゃる。

リリスはエルフとは言え、エルフっぽくないんですよね。
昔のRPGやファンタジー漫画では、エルフは神秘的な存在でした。

わかりやすく言うと「指輪物語(ロード・オブ・ザ・リング)」のようなエルフです。エルフにはめったに会えない。出会うとしたら、ホビットがきのこ狩りに森の奥深くで迷ってしまい、死にかけた時に偶然エルフに出会って助けてもらった…とかですね。

それと「ロードス島戦記」とか。若干娑婆っ気はあるものの、Wizの世界よりはエルフは珍しがられています。

そもそも、エルフというのは、

  • 個体数が少ない
  • 寿命は長い
  • 魔力が高い

というイメージではないでしょうか。

これはうろ覚えなんですが、「ウィザードリィのすべて」に、ウィザードリィの世界のエルフたちは、ほぼ人間の世界に溶け込んでしまい、エルフ独特の長寿、特殊能力の多くは失われたと記載があったような。後々わかることですが…作者の石垣環御大も、しっかりとこの設定を活かしていらっしゃるのです。

リリスは、神秘的な雰囲気はまったくなく、人間の女の子とほとんど同じかな。明るくてじゃじゃ馬で惚れっぽい。

1980年代当時もコアな古典ファンタジーファンは、このような世界観をすでに把握してたはずです。
1980年代後半、1990年代前半は「ドラクエ」や「ファイナルファンタジー」などの有名RPGの世界観が主流でした。当時小学生だった私はドラクエ3に夢中でしたが、ついぞエルフ族、ドワーフ族、ノーム族、ホビット族なんて知りませんでした。

私と同年代か、それより下の年代ですとイマイチピンと来ない人が多かったかもしれませんね。

そんな彼らに対して、漫画ウィザードリィで古典ファンタジーの世界観を漫画本編に滑り込ませていく石垣環先生のテクニック。

かくいう私も、FC版「ウィザードリィ2リルガミンの遺産」がはじめてのウィザードリィでした。エルフ、ドワーフ?と全くわかりませんでした。

ドラクエ世代で、RPGといえば何を思い浮かべるか?と聞かれたら、迷わず「スライム」でしょうな。Wiz1にもスライム系はしっかり登場していました。

バブリースライム

クリーピングクラッド

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ドラクエのスライムとは似ても似つかないビジュアル。でも、これがスライムのリアル何だなと。

漫画の内容についてもっと書こうかなと思いましたが、ごちゃごちゃと「ぶっちらばした」記事になってしまいました。

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