ペリーヌ 亡き母と交信、勇気をもらう!

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ペリーヌはマロクールに到着して安堵。

両親と一緒に目指していたフランスのマロクールに到着したことを、改めて噛みしめるペリーヌ。

しかし、ここで一気にお花畑モードにならないのが、ペリーヌの強さです。

休息の楽しさに我を忘れて、自分の試練を終わったとは考えない。

これまでの試練と今の豊かさのギャップを感じながらも、自らを戒める13歳ペリーヌ。

どれほど厳しい戦いに耐えぬかなければならなくても、もう何事にも絶望してはいけない。頭上に屋根、1日10スー、それは、ネルには道端しか無く、食べるものは白樺の皮のほかなにもなかった哀れな女の子にとって、たいした出世ではないか?

そうだけれども!

13歳の孤児の女の子が言うセリフにしては、非常に重い。

そして、悲壮感が伝わってくるセリフです。

ペリーヌは、これから行動計画を立てて生きていかなければならないと決意。
30過ぎても、40過ぎても、家族を持っても自分の行動計画をろくに立てられない、わたくしWizの輔…。ペリーヌを読んでいると、自分の情けなさというか弱さというか、不甲斐なさがはっきりわかるんだよな…。

お母さんが居てくれたら、マロクールでの身の処し方がわかるのに。
でも、自分にはお母様のような資質もなく、経験も、賢さも、用心深さも、ひらめきもないと自分を責め、更に母を思って泣いてしまうペリーヌ…。

そんな事言わないでよぉ!

そんじょそこらの13歳とは比べ物にならないほど人生経験は積んでいるし、頭も良くて賢い。
用心深いのも一読者として十分わかっています。狼の襲撃を警戒して、砦を作ったり、木の槍を作ったり、見知らぬ人と話す時は偽名を使い、話を引き出すテクニックも拝見させていただきました。そして、数々のひらめき。

ペリーヌ嬢がそんなこと言ったら、ますます自分がダメ人間のように感じてしまうんだ。

ペリーヌは母の今際の際のセリフを思い出し、泣き出してしまいました。

でも、泣いてからは気分はスッキリ。そうなんだ。辛い時は泣くに限る。泣きまくって気分がスッキリした時の気分はよくわかるんだ。

  • お母様が私の側に居ないわけがない!
  • お母様は守護天使としてそばにいる!
  • お母様は私が必ず幸せになれると言ってくれた!

死者の霊と交信できるのか、その言語は理解できるのか…!?
不可思議な未知のことに惹きつけられ、気が狂いそうになるほど思い詰めてしまいました。

長いこと我を忘れてしまうほどに。

ふと、目に止まったマーガレットを何輪かを摘み取り、

「わたしは幸福になる、すこし、たくさん、完全に、全然ダメ。わたしは幸福になる、すこし、たくさん、完全に、全然ダメ…。」

残りのマーガレットも少なくなり、

「わたしは幸福になる、すこし、たくさん、完全に…。」

ちょうどその瞬間に暖かいそよ風が吹き、ペリーヌの髪と唇をかすめた。お母様の答の口づけ。この上もなく優しい母の口づけだった…。

天涯孤独となってしまったけれど、お母様はそばにいることを確信できた、大変良い回でした。児童向けの本だけれど、大人にも是非読んでほしい。

芸能人のみやぞんの名言で「自分の機嫌は自分でとれ」が有名になっていますが、まさにそれです。

ペリーヌとは全く次元が違いますが、どんな苦境に陥っても、諦めずにやりきろうとする。気持ちが落ち込んだら、過去、自分がどれだけの試練を乗り越えてきたかを思い出し鼓舞すること。

大切な人はいつまでも自分の味方であること。それがたとえ、すでにこの世の人でなくとも、力を与えてくれること。自分の気持ちを整理して、新しい世界に飛び込んでいくペリーヌの強さと賢明さ。

ペリーヌ物語に熱烈なファンが大勢いるのが頷けます。

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