私の「ウィザードリィ~狂王の試練場~」に登場するラビニアってだれよっ!?
と、思う方は小公女セーラをご視聴いただくか、こちらの動画を御覧ください。
晩餐会
さて。
英雄となったラビニア、ガートルード、ジェシー、ミカエルらには、王国に仕官するよう要請があったが、返事を保留していた。
英雄たちは、トレボー王に招待され晩餐会に出席。ワードナを征伐した主賓としてもてなされ、多くの貴族らにチヤホヤされたので、気分は最高だった。
しかし、トレボー王に目通りした時は、身がすくむ思いがした。
「こ…この殺気は…、ワードナなどとは比べ物にならない!」
ラビニアは、蛇に睨まれた蛙の如くかしこまり、床に目を落としていた。そっと、ガートルードを見ると、彼女も額から汗を流し緊張した面持ちだった。ミカエルもそうだ。ただ、ジェシーだけが涼しい顔をしていた。
「面を上げい」
王にそう言われて、なんとか顔を上げたものの、視線があった途端、王の気迫に呑まれた。
笑ってはいたが、目だけは笑っていない。眼光鋭く狂気を宿した眼だったが、どこか魅惑的であった。女にとってはほれぼれするほどの偉丈夫だ。
「宮廷で仕えてみないか?」
と言われ、ドキリとした。
女性に目がないとも言われている狂王だ。
宮仕えなどしたら、どんな目に遭わせられるかわからない。
ミンチン女学院では、習ったことがない、男女の間柄にさせられることは、ぼんやりとわかっていた。
視線を落とし、
「若輩者ゆえ、まだまだ研鑽を積みたい」
と言って断った。
『あの視線は…完全に私を獲物扱いしていた』
会が終わったあと、4人はホテルのロイヤルスイートへと戻った。
セーラ隊を救出
ラビニアは、ミンチン女学院に戻るか、この世界を堪能するか決めかねていた。
そんなある日、ダンテがやってきた。
彼によると、アントニオという男とセーラ、ベッキー、アーメンガードが、地下10階で消息をたったということだった。
「アントニオは俺の仲間だ。必ず救出に行く!」
ダンテは息巻いていたが、盗賊の彼一人では、地下9階へたどり着くことすら無理だ。
「アントニオ…、僕も行くぞ。絶対に放っておけない」
司教のミカエルも名乗りを上げた。
セーラには借りがある。ただ、それだけで助けに行くのは、イマイチやる気が起きない。
「ミカエルの友達なんだから、助けに行きましょうよ」
と、ガートルード。
ただ…アントニオというサムライは、村正を所持している。私が見つけた村正をだ。セーラへの借りもついでに返せる。
「うししし…行きましょうよ、ラビニア。戦ってないと体がなまっちゃうから」
ジェシーはやる気十分だ。
「わかったわ。この5人で行きましょう。まずは、村正…じゃなかった。アントニオの回収が先よ。ロストしたら村正まで消えちゃうし。その後に、セーラたちを回収する」
地下10階まで行き、あっさりと回収。
村正を・・・いや、アントニオの遺体を確認。

寺院で蘇生し、今度はセーラ、ベッキー、アーメンガードを回収しなければならない。
愛称
「3人で行くわよ」
ラビニアは、ガートルード、アントニオを呼びつけ出撃の指示を出した。
「ミカエルも連れていきましょうよ…」
「そうしたら、また往復しないといけないじゃない。6人パーティーまでなんだから」
ガートルードとミカエルは熱々のようだ。
アウグストの相棒、黒い兄弟の「ライガ」「フウガ」と言われたアントニオ…なかなかのイケメンだ。ミカエルを連れて行けば、迷宮ダブルデートになるかも。

アントニオのレベルはまだマスターに達していなかったが、妖刀村正を引っ提げたサムライだけあって、たいがいの敵は一撃で仕留めていた。
ファイアージャイアントが4体!
ティルトウェイトを唱えれば、一瞬で倒せるし、ガートルードにマニフォで相手を固めてもらえば、アントニオが斬り伏せてくれる。
怖い相手ではない。
が、アビニアはあえてアントニオの近くへすり寄った。
「大きいわね…私、ファイアージャイアントが苦手なのよ…」
ファイアージャイアントの大剣が、ラビニアの頭上に振り下ろされた。
まるでスローモーションのような動き。ラビニアであれば、紙一重で躱すことも可能だが、あえて悲鳴を上げた。
「きゃー!」
「あぶない!ラビ!」
ラビニアをかばい、妖刀で巨人の大剣を受け止めた。並の戦士や武器では巨人の一撃を真正面からうけとめるなど、ほぼ不可能だが、村正は別だ。受け止めたアントニオにも、衝撃がほとんど伝わっていなかった。巨人を完封。
アントニオ「巨人が出てきたら…すぐに後ろに下がれよ」
ラビニア「う、うん・・・❤」


「ラビって呼んでくれた…」
ガートルード「まぁたやってるわ…」
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